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yado & kissa UGO HUB 公式ブログ

秋田県でクラウドファンディングを活用しようと検討中の方の中には「具体的にどのように始めたらいいか分からない」という方も多いのではないでしょうか。

秋田県には、「SCOP(スコップ)」というクラウドファンディングを支援するプロジェクトが存在します。

この記事では「SCOP」の概要と秋田県のクラウドファンディングの成功事例などを解説します。

秋田県でクラウドファンディングを計画中の方は、ぜひ参考にしてください。

秋田銀行が開設を支援するクラウドファンディング、SCOPとは?

秋田県のクラウドファンディング「SCOP(スコップ)」は、秋田県内の地域振興や地域課題解決に取り組むプロジェクトを支援する、地域特化型のクラウドファンディングプラットフォームです。

「Social Crowdfunding Open Platform」の頭文字から作られた造語で、スコップで地域の魅力を掘り起こすという意味が込められています。

新しい秋田、元気な秋田を作るための企画や取り組みを応援し、秋田県内外から応援と協力が集まる場を提供しています。

県内の事業者や、個人、ボランティア団体などがそれぞれの夢を実現させるために活用しているプラットフォームです。

そもそもクラウドファンディングとは?

クラウドファンディングとは、インターネットを利用した資金調達方法の一つです。

個人や団体がプロジェクトやビジネスアイデアを公開し、それに興味・関心を持ってくれた人からプロジェクト実行に必要な資金を、寄付や投資の形で募ります。

主な形態は、プロジェクト成功時に製品やサービスの提供を受ける購入型、リターンのない寄付型、提供した資金の利子として一定のリターンを受ける融資型、プロジェクトの利益から配当を得る投資型の4つです。

クラウドファンディングは、プロジェクトに必要な資金を調達するだけでなく、市場のニーズや消費者の反応を事前に把握できるため、新製品やサービスの検証にも役立ちます。

秋田県のクラウドファンディングの成功事例

SCOPは、2022年9月16日にプラットフォームが開設後、これまで数多くのプロジェクトが立ち上げられてきました。

地域活性化に向けた活動や、サービス開発などさまざまなジャンルで活用され、多くの起案者が夢を実現させています。

その中でも、特に反響が大きく、成功した4つのプロジェクトの取り組み内容について紹介します。

秋田でのプライドマーチ開催への支援

プライドマーチとは、LGBTQ+などのセクシュアルマイノリティーの権利と尊厳をたたえるイベントです。

秋田でもセクシュアルマイノリティーの存在や多様性を知ってもらい、秋田がどんな人にとっても住みやすい場所になることを願い企画されました。

さまざまな思いを抱える全ての人に「ここにいるよ/We Are Here」という思いを発信し、「あなたの味方はここにいる」というメッセージを伝えるマーチです。

目標金額の500,000円を超えた支援が集まりました。

無償の学習塾・教材購入への支援

小学生から高校生が無償で学べる学習塾を運営する「NPO法人たすけあいネットあゆむ」が立ち上げたプロジェクトです。

寄付や、活動に共感してくれる人たちに支えられながら活動を続けていましたが、長引くコロナの影響で寄付金が減り、教材や参考書の購入費の工面に苦慮していました。

学びたい子どもに学べる機会を提供し、貧困の連鎖解消につなげたいという思いが多くの共感を集め、目標金額の200,000円を上回る資金が集まった事例です。

地元紹介RPG『秋田市クエスト』の作成支援

秋田のご当地RPGゲームを作成し、街の魅力を発信していくという目的で立ち上げられたプロジェクトです。

ゲーム内には実在する秋田県内のお店や会社、観光地のほか、お祭りや歴史が登場します。

プレイを通して秋田を知り、来たことがなくても秋田に親近感を覚えてもらい、最終的には「行ってみたい」と思ってもらうことが、この活動の最終目標です。

募集開始から3カ月足らずで4,343,000円の資金を集め、英語版、中国語版の作成にも挑戦しています。

アースデー大館の開催支援

自分と地球の未来を考えるイベントを大館市で開催したいと立ち上げられたプロジェクトです。

大館市は2021年2月に「ゼロカーボンシティ」を宣言し、環境問題に積極的に取り組んでおり、この場所から地球環境や未来のことを一人一人が考えるきっかけを作りたいと、企画されました。

「人とつながり楽しみながら地球を想う」「買い物は投票」「自分と地球の未来を、希望を持って考える」の3つをキーワードに、楽しみながら学べる工夫がされたイベントです。

クラウドファンディングのメリット

クラウドファンディングの最大のメリットは、インターネットを通じて誰でも資金調達を行えることです。

それだけでなく、支援の呼びかけによってプロジェクト自体の存在を広く世の中に知らせることもできます。

ここでは、クラウドファンディングを活用することで得られるメリットについて解説します。

大きなプロジェクトに挑戦できる

クラウドファンディングは広く一般に公開され、誰でも参加できるため、より大きなプロジェクトの実現が可能です。

また、資金調達を通して早期段階で、ターゲット市場のニーズや反応を把握でき、それに応じてプロジェクトを最適化できます。

市場の反応を確認できることで無駄な投資を避けられるため、リスク軽減が望めるのです。

その結果、より大きなプロジェクトにも挑戦できるでしょう。

出資者を募集することでプロジェクト自体の宣伝になる

クラウドファンディングは、プロジェクトの資金調達手段としてだけでなく、プロジェクト自体の宣伝効果も見込める方法です。

プロジェクトの立ち上げ時に、クラウドファンディングのプラットフォームを利用すれば、より多くの人々にプロジェクトの存在を知ってもらえるでしょう。

この段階で重要なことは、プロジェクトのアイデアや目標、リターンなどをいかに魅力的に紹介できるかということです。

また、プロジェクトが成功すれば、メディアや関連業界に取り上げられる可能性もあり、さらなる宣伝効果が期待できます。

SNSによってプロジェクトを手軽に拡散できる

SNSを活用すれば、手軽に情報を拡散し、多くの支援を集められる可能性があります。

さらに、プロジェクトが成功すれば、それが新たな話題となり、メディアやSNSを通じてさらに多くの人々の目に触れる機会を得られるでしょう。

また、支援者やフォロワーを通じて口コミが広がれば、プロジェクトのブランディングやマーケティング効果も期待できます。

費用をかけずに大きな宣伝効果が見込めるのです。

金融機関からの出資が難しいプロジェクトも促進できる

新しい事業を始めるために資金調達をするなら、金融機関からの融資を利用するのが一般的です。

しかし、金融機関の審査を通るためには事業計画書が必要であるうえ、ほかにもさまざまな要件を満たす必要があります。

また、審査期間が長く、資金調達までに時間がかかることも多いでしょう。

そのため、成功するかどうか不確実であるようなプロジェクトの融資は難しいケースがほとんどです。

一方、クラウドファンディングでは、プロジェクトの具体性や魅力が支援者にしっかりと伝われば、必要な資金を調達できるケースも多くあります。

審査基準や要件を満たす必要もなく、手軽に資金調達を行えるため、通常は難しいようなアイデアも実現できる可能性が高まるでしょう。

クラウドファンディングのデメリット

クラウドファンディングは、資金調達の手段として大変魅力的な仕組みですが、デメリットがあることも認識しておきましょう。

ここでは起案者、支援者それぞれの立場におけるデメリットについて説明します。

プロジェクトが頓挫すれば発案者が責任を負う

目標金額を無事に達成し、プロジェクトを開始できたとしても、起案者側の当初の計画が甘いなどの不備から、プロジェクトが頓挫する可能性もあります。

プロジェクトが成功しなければ、支援者にリターンを返せないうえ、応援の気持ちを裏切ることにもなってしまいます。

その責任は起案者が負わねばならず、支援者への返金のために大変な思いをする可能性もあるでしょう。

プロジェクトの目標金額に達しないリスクがある

資金調達の成功は保証されている訳ではないため、プロジェクトを企画しても、目標の金額に達しない可能性もあります。

目標額に達しなければ、資金を調達できないばかりか、時間と労力を無駄にすることにもなるでしょう。

また、プラットフォームによっては、手数料が高額であったり、資金調達が成功しなかった場合の返金手続きに負担がかかったりすることもあります。

そのため、プロジェクトの運営費用や手間がさらにかかる可能性があることにも注意が必要です。

競合に自社のアイデアを知られる

クラウドファンディングは、プロジェクトの内容をインターネット上で広く公開する資金調達手法です。

そのため、競合企業や関連業界の人々に自分たちのアイデアやプランを知られる可能性があることも理解しておきましょう。

誰でもアイデアを閲覧できるため、類似のプロジェクトを立ち上げられる可能性もゼロではありません。

また、プロジェクトの進捗状況や達成金額、支持者の反応などの有益な情報も随時公開されてしまう点にも注意が必要です。

秋田県でクラウドファンディングを始めるための手順を解説

クラウドファンディングを活用する場合、サイト掲載までに準備すべきこと、サイト掲載後に行うべきこと、プロジェクト終了後に実施することなど、各フェーズによってやるべきことはさまざまです。

ここでは、クラウドファンディングを始める場合の一般的な手順について解説します。

目標を決める

プロジェクトを成功させるために、まずは目標を明確に定めることが重要です。

目標は具体的で達成可能なものに設定し、期間も決めておきましょう。

あわせて、必要な資金額、プロジェクトの目的、支援者に提供するリターンなどを詳細に検討することも大切です。

明確な目標を設定することで、支援者の信頼感が増し、資金が集まりやすくなります。

また、進捗状況を定期的に共有することで、支援者とコミュニケーションが取れ、継続的な関心と支持の獲得につながります。

さらに、金額設定の適切さも大切です。

高すぎる金額に設定すると達成が難しくなりますし、逆に低すぎる金額を設定するとプロジェクトの継続が困難になります。

利用するサービスを決める

続いて利用するサービスを決めます。

クラウドファンディングサイトによって、それぞれ得意な分野が異なるほか、手数料や利用条件も違うため、立ち上げたいプロジェクトが最も効率的に遂行できるサービスを選択することが大切です。

プロジェクトの内容によっては、地域に特化したサービスを選択するのもよいでしょう。

秋田県でのサービス展開を考えているなら、秋田県に特化したプラットフォームとしての「SCOP」の使用もおすすめです。

プロジェクトの投稿

プロジェクトを考えたら、サイトに登録し、どんなプロジェクトをやりたいのかを伝える文章を投稿しましょう。

プロジェクトのタイトル、カテゴリー、目標金額、プロジェクトの大まかな流れ、サムネイルにする画像、お礼(リターン)、連絡先を登録します。

特にプロジェクトの内容や熱意をどれだけ伝えられるかが、成功のカギを握っています。

特に最初に目にするページタイトルは、シンプルで明確な言葉を選びつつ、プロジェクトの内容と目的が伝わりやすいように工夫しましょう。

写真や動画を使って興味を引くような仕掛けをするのもおすすめです。

プロジェクトの審査

プロジェクト投稿後は、実行の見通しが立つかどうかを運営者側が審査します。

審査では、提案されたプロジェクトがプラットフォームのガイドラインに従っているか、資金調達目標や期間が適切かどうか、達成の可能性はあるかなどが評価され、掲載の可否が判断されます。

また、審査で通っても、サイト運営者側は「ここをこういう風に変えられますか」や「画像を変更することは可能でしょうか」といったアドバイス、提案をしてくることもあります。

プロジェクトを開始する

プロジェクトが無事に審査を通過すれば、いよいよ資金集めがスタートします。

目標設定期限から逆算して、1日にいくら集める必要があるのか把握し、日々注視しましょう。

目標金額を達成するためにも、支援者の反応を見ながらSNSやメディアを活用するなどして宣伝活動を行います。

また、SNSなどでのコミュニケーションを通して支援者とのつながりを築き、プロジェクトに対する共感やエンゲージメントを高めることは、長期的なファンや顧客基盤の形成にも役立ちます。

閲覧者・支援者に活動報告をする

クラウドファンディングを活用するにあたって、閲覧者・支援者への活動報告は欠かせません。

プロジェクトを閲覧し、寄付するかどうか考えている人に訴えかけるためには経過報告が重要です。

途中経過を随時報告すれば、「プロジェクトに賛同している人同士の連帯感」も生まれます。

また、コメントへ返信するなどして積極的にコミュニケーションを取れば、支援者のモチベーションを保ち続けてもらえる可能性も高まるでしょう。

ほかにも、支援者からのアイデアやフィードバックによって改善点や問題点を早期に発見でき、リスクを最小限に抑えることも期待できます。

プロジェクトの終了後、支援者へお礼をする

プロジェクトが終了し、目標金額を達成すれば、手数料が差し引かれた金額が運営者側から自分の口座に入金されます。

終了後は、支援者へリターンを贈るだけでなく、メッセージなどで感謝の気持ちを伝えましょう。

メールや手紙など、プロジェクトの規模や雰囲気に合った方法を選び、感謝している点や感想なども具体的に伝えると、支援者の心により響くはずです。

プロジェクト支援者との関わりにはUGOHUBがおすすめ

クラウドファンディングでは、支援者はプロジェクトに興味を持って支援するだけでなく、プロジェクトの進行過程にも関心を持ち、その後の成果や評価にも期待しています。

そのため、支援者に対して定期的に報告をし、コミュニケーションを取ることはプロジェクト成功のためには大切です。

さらに、インターネットの中だけでなくリアルに交流し、信頼関係を築く場としては「UGOHUB」の利用がおすすめです。

「UGOHUB」は、秋田県の地域課題を解決するモデルケースとなることを目標に、毎日を楽しんで生きる大人が集まっており、夢を持つ起案者と、応援したい支援者が交流するのに最適な空間です。

秋田県で起業を考えている方は、ぜひUGO HUBを訪れてみてはいかがでしょうか?

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